病院リハビリの選び方
病院は、広義のリハビリテーションの中でも医療(医学)分野を担う施設です。
医師や看護師、理学療法士などの医療専門職チームが総合的なリハビリアプローチを行います。
数が多く、各分野に多様に分かれているため、選ぶポイントも様々です。
当サイトでは、リハビリを受ける上で病院を選ぶ際の基準となる指標として以下のポイントを挙げました。
病院
療法士の人数割合 | 平均経験年数 | リハビリ専門医 | 疾患別割合 | 入院リハと通院リハ |
??% ( ??名 / ??床 ) PT?? OT?? ST?? |
平均??年 | ??名 | 心:??% 脳:??% 運:??% 呼:??% 灘:??% 小:??% |
入院リハ:有 通院リハ:無 |
ここでいう療法士とは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。
PT:Physical Therapist OT:Occupational Therapist ST:Speech Therapisut
各職種の詳細、違いなどは実際のインタビューページを参考にしてください。
療法士の人数が多い、それぞれの職種が相当数配置されているということであれば、多くの専門的なリハビリを受けられると思います。
特に、病院での医学的リハビリテーションにおいては各疾患とその発症時期によりリハビリを受けられる期間は限られているので、その限られた期間に少しでも多くのリハビリを受けることが重要です。
しかし、注意すべきなのは、病院の規模に対して療法士の人数が適当であるかどうかです。
例えば10名の療法士がベッド数100床の病院に勤務している場合と、100名の療法士が2000床の病院に勤務している場合とを比較すると、ベッド数に対して療法士の人数の割合は前者が10%、後者は5%となります。
一概には言えませんが、この割合が高いほどリハビリに注力している病院であるという一つの指標になると思います。(*注意 ベッド数には通院患者は含まれない為、リハビリ通院患者が多い病院には当てはまりません。)
ここでいう療法士とは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。
リハビリ療法士の平均経験年数に注目しましょう。
各療法士が1人前とされる目安は3~5年と言われています(各協会が定める新人プログラム基礎講座終了の目安による)。
その中でも、長く経験を積んでいる療法士ほど医学的・専門的知識・技量を積み重ねている傾向が高いと言えるかもしれません。
ただ、注意すべきは必ずしもそうではないということです。惰性で長く勤務している人よりも、毎日様々な研修会に参加したり、あるいは催したりと日々自己研鑽に励んでいる若い療法士の方が…ということがあります。
また、優秀な年長者は年数が経つにつれて病院等の施設で管理職となるケースがあるため、臨床現場を離れる場面が増える傾向があります。
平均経験年数という客観的な数字と併せて、個々の療法士の情報を知ることもお薦めします。
リハビリテーション専門医とは、日本リハビリテーション医学会の資格をもった医師のことです。
日本リハビリテーション医学会によると、
「病気や外傷の結果生じる障害を医学的に診断治療し、機能回復と社会復帰を総合的に提供することを専門とする医師です。
専門医の資格は、リハビリテーション科が関与するすべての領域について、定められた卒後研修カリキュラムにより
5年以上の研修を修め、資格試験に合格して認定されるものです。」とされています。
リハビリを専門とする医師がいれば、安心してリハビリを受けられる環境であると言えるかもしれません。
病院で行われるリハビリは、心大血管疾患・脳血管疾患等・運動器・呼吸器・難病・小児リハビリテーションなどの疾患別に分けて算定されています。
算定するための条件として施設・人員基準が定められており、条件を満たした病院だけが、それぞれの疾患別の診療点数(料金)を算定できます。
つまり、例えば脳血管疾患等リハビリテーションの対象疾患である脳梗塞を発症した方でも、病院によっては必ずしもリハビリを受けられるとは限らないということです。
病院が算定できる疾患別リハビリテーションを事前に調べておきましょう。
また、疾患別割合をチェックすればそれぞれの病院の傾向を知る参考にもなります。
心大血管疾患リハビリテーションに力を入れている病院なのか、運動器リハビリテーションを多く算定して経験を積んでいる療法士が多い病院なのかなど、あなたが必要とするリハビリに合わせた病院選びをしましょう。
その名の通り、入院リハビリテーションとは病院に入院して受けるリハビリであり、通院リハビリテーションとは病院に通いながら行うリハビリのことです。
リハビリを実施している病院の中にも、どちらも実施している病院と、通院リハビリを実施してない急性期病院や、入院設備を用意していない整形外科クリニックなど、どちらか一方しか行っていない病院とがあります。
また、入院リハビリを行っている病院の中でも、入院期間が短い急性期病院やリハビリを集中的に受けられる回復期病棟のある病院など様々な特色を持つ病院があります。
ご検討の際は、事前に病院ごとの細かな情報をチェックしてください。