小児・発達分野リハビリの選び方
小児分野リハビリは、脳性麻痺、二分脊椎、ダウン症候群などの先天性疾患、筋ジストロフィー、脳炎・脳症や頭部外傷の後遺症、先天性股関節脱臼や特発性側彎に代表される整形疾患、呼吸器疾患等と、自閉症や注意欠陥多動性障害などの発達障害を対象とします。
お子さんの成長・発達の過程で生じていく困難に対し、家庭や地域社会も含めてサポートしていくことがリハビリの役割となります。
小児分野リハビリを行っているのは病院と、施設は、障害児通所支援と障害児入所支援とがあります。障害児通所支援では、医療型児童発達支援、児童発達支援、放課後等デイサービスがあります。
障害児入所支援では、医療型障害児入所施設(自閉症児・肢体不自由児・重症心身障害児)福祉型障害児入所施設(知的障害児、自閉症児、盲児、ろうあ児、肢体不自由児)などがあります。
また、訪問看護・訪問リハビリも利用可能です。但し、自治体によっては細かな要件が異なりますので確認が必要です。
当サイトでは、小児疾患分野リハビを選ぶ際の基準となる指標として以下のポイントを挙げました。
小児・発達分野
療法士の人数割合 | 平均経験年数 | 発達リハ経験年数 | 支援の期間 | 主な対応疾患 |
??% ( ??名 / ??床 ) PT?? OT?? ST?? |
平均??年 | 平均??年 | ~??歳 | – |
ここでいう療法士とは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。
PT:Physical Therapist OT:Occupational Therapist ST:Speech Therapisut
各職種の詳細、違いなどは実際のインタビューページを参考にしてください。
療法士の人数が多い、それぞれの職種が相当数配置されているということであれば、多くの専門的なリハビリを受けられると思います。
特に、病院での医学的リハビリテーションにおいては各疾患とその発症時期によりリハビリを受けられる期間は限られているので、その限られた期間に少しでも多くのリハビリを受けることが重要です。
しかし、注意すべきなのは、病院の規模に対して療法士の人数が適当であるかどうかです。
例えば10名の療法士がベッド数100床の病院に勤務している場合と、100名の療法士が2000床の病院に勤務している場合とを比較すると、ベッド数に対して療法士の人数の割合は前者が10%、後者は5%となります。
一概には言えませんが、この割合が高いほどリハビリに注力している病院であるという一つの指標になると思います。(*注意 ベッド数には通院患者は含まれない為、リハビリ通院患者が多い病院には当てはまりません。)
ここでいう療法士とは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。
リハビリ療法士の平均経験年数に注目しましょう。
各療法士が1人前とされる目安は3~5年と言われています(各協会が定める新人プログラム基礎講座終了の目安による)。
その中でも、長く経験を積んでいる療法士ほど医学的・専門的知識・技量を積み重ねている傾向が高いと言えるかもしれません。
ただ、注意すべきは必ずしもそうではないということです。惰性で長く勤務している人よりも、毎日様々な研修会に参加したり、あるいは催したりと日々自己研鑽に励んでいる若い療法士の方が…ということがあります。
また、優秀な年長者は年数が経つにつれて病院等の施設で管理職となるケースがあるため、臨床現場を離れる場面が増える傾向があります。
平均経験年数という客観的な数字と併せて、個々の療法士の情報を知ることもお薦めします。
ここでいう療法士とは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。
リハビリ療法士としての平均経験年数は上記にも挙げましたが、小児分野リハビリの経験年数にも注目です。小児分野リハビリというより専門的で繊細な分野において、様々なシチュエーションを経験しているかどうかが重要となります。お子様本人だけでなく、家族や周囲とのコミュニケーションなどきめ細やかな配慮も必要となるため、それらの経験値はサポートの内容においても反映されていきます。
最初に述べた通り、小児分野リハビリを行っている病院、施設は様々です。それぞれの利用条件は疾患名や成長・発達状況によって異なり、支援の期間も異なります。
小児分野リハビリにおいて、お子様・ご家族とスタッフとの信頼関係・サポート体制の構築は非常に重要であり、最も困難であるとも言えます。
ですので、それらの環境の変化によってお子様・ご家族に及ぶ影響に配慮し、早い段階で支援期間の確認や次に利用サービスへの円滑な引継ぎ・連携を計画的に行う必要があります。
支援期間や継続的なサポートの流れを明確にわかりやすく提示してくれる施設選びを行ってください。
小児分野リハビリの対象疾患は様々です。
その中でも、病院・施設において主な疾患別割合は異なっているので、それぞれの傾向を調べておきましょう。
特定の疾患を主に専門とした病院・施設がありますので、当然そちらにはそれぞれの疾患に対する経験豊富なリハビリ専門士も所属しています。
ご検討の際は、事前に病院・施設ごとの専門性をチェックしてください。